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2008年11月 9日 (日)

ABN ナンバー

さて、今回はABNナンバーについてお話します。

ABN (Australian Business Number)はオーストラリアにおいて、ビジネス活動をする方、または企業すべてに取得が義務付けられています。

  • 個人事業主
  • パートナーシップ
  • トラスト
  • 会社

これら全ての組織が ABN ナンバーを取得して、業務を行っています。

個人事業主、パートナーシップの設定は比較的簡単に ABR (Australian Business Register) のウェブサイトから申し込むことができます。

申し込みをする前に、下記の点を明確にする必要があります。

  • 事業形態(個人事業主または、パートナーシップ)

個人事業主は簡単にビジネスが始められるというメリットがありますが、ビジネスで得た利益は全てその個人の課税対象の収入となりますので、税金面でのデメリットがあります。

給与所得などの少ないパートナーがいる場合は、パートナーシップ形態を利用することで、利益を50%に分けることが可能です。

税金が高くなってしまうという理由で、途中からパートナーシップへ変更することも可能ですが、ABN番号が変わってしまいますし、さかのぼっての変更はできませんので、事前によく検討する必要があります。

  • 業種

申し込みの際に業種を選択する必要があります。統計上の質問なので、途中から業種が変わっても問題はありません。(国税局の監査は毎年、特定の業種をターゲットに行っていますので、ここで選択した業種が国税局のデータベースに記録されることになります。)

  • GST登録の有無

年間のターンオーバー(総売上額)が、$75,000 を超えない場合は GST (Goods and Service Tax) を登録する必要がありません。登録をすることにより、Sales Priceに 10% のGSTを乗せ、徴収したGSTを国税局に支払う義務が発生します。

煩雑な手続きが増え、必要書類や、請求書のフォーマットなど、厳しい規定があります。

  • GST登録をする場合の BAS (Business Activity Statement) 申請の頻度

GSTを登録した場合、国税局にGSTを支払うための報告をしなければなりません。BAS (Business Activity Statement) と呼ばれる事業報告書です。年に一度の報告、四半期毎の報告、月次報告がありますが、それぞれ Threshold 金額により規定がありますので確認する必要があります。

  • 給与支払い登録の有無 (PAYG Withholding tax)

個人事業主やパートナーシップでも、従業員を雇い給与を支払うことができます。これも支払い給与額により、報告頻度に規定がありますので確認の必要があります。

注意

ABNナンバーを取得するということは、事業をしている、給与以外の収入がある、ということを国税局に登録しているということですので、ビジネスの動きがなくてもタックスリターンをする必要がありますので、忘れずに申告してください。

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タックス関連」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。ときどきこちらを拝見させていただいてます。とっても勉強になります。
調べたいことがあって検索していたら、またこちらにたどりつきました。
パートのお仕事が決まったのですが、ABNを取得してくださいと言われました。時給の他にスーパーアニュエーションを別で支払ってくれるとのことです。ABNを取得して仕事をする場合、所得税とスーパーアニュおりエーションは自分で支払わなければいけないと理解しておりましたもので困惑しております。

スーパーアニュエーションの支払いは雇用主(?勤務先?というのでしょうか?)の任意によるものなのでしょうか?

また所得税は支払わなければいけないのでしょうか?

あと一つ、仕事を始めるにあたっていろいろ、仕事で使用する道具などを購入したいのですが、その購入費や勉強のためのコース受講などの費用が実際の収入を越えてしまった場合、収入が$6000以下でもタックスリターンをしたほうがいいのでしょうか?

何とぞオーストラリアで仕事をするのは初めてなものでアドバイスいただければと思います。いろいろ一度に質問してしまいすいません。よろしくお願いいたします。

投稿: sho | 2009年9月12日 (土) 12時21分

Shoさん

コメントありがとうございます。
"パートタイマー"であるならABNは必要ありませんし、ABNを取得してください。というなら雇用契約ではなく、Contractor (下請け契約)のにて個人事業をするということになります。
所得税、スーパーアニュエーションはご理解の通りです。雇用契約があればスーパーの支払いは雇用主の義務ですが、Contractorの場合は義務ではありません。(みなし社員といった例外もあります)
もちろん任意で払うことはありえますが、、、

後日問題が発生するのを避けるためにも、きちんとPart-timer なのか Contractor なのかという点は明確にしておくべきだと思います。

Contractor であれば個人事業主として帳簿記録をしっかり付けて自分で所得税を支払う必要があります。また個人事業主の場合は$1 の収入があればタックスリターンの義務があります。仕事のための必須の経費は控除することができます。レシートを全て保管し、経理記録をしっかり付けておいてください。

投稿: Aiko | 2009年9月12日 (土) 15時38分

返信コメントありがとうございます。確認しましたら、下請け契約で、スーパーは別に支払ってもらえるとのことでした。
レシート全部、保管してタックスリターンをしなければいけないですね。

ちなみに現在ビジネスビザ(サブクラス457)で滞在しているのですが、子供のchild careの費用は必要経費で落とすことができるのでしょうか?ビジネスビザなので、政府からの援助は一切なく全額支払っています。

投稿: sho | 2009年9月15日 (火) 17時13分

Shoさん

残念ながらChild Care 費用は必要経費とはなりません。
前回のコメントも含め、私の意見はあくまでも税法に沿っています。しかしビザが絡んでいるようなので、保持されているビザクラスの条件(移民法)に違反がないかどうか移民法の専門家に確認されるべきかと思います。PAM3 Sch2 Visa457 を見る限り、雇用契約や最低賃金等の条件が揃う必要があるようですが、、、(個人事業での下請けは雇用契約にはなりえませんので、少し心配になりました)
私は移民法の専門家ではないので、ビザに関することについてはコメントできる立場ではありませんが。。。

投稿: Aiko | 2009年9月17日 (木) 08時24分

child careの費用は落とせないのですね。

ビザに関しては、主人が移民法に沿って条件をちゃんと満たして渡航前に取得しました。それに付随して同ビザを保持しているので、私には何の制限もなく働いてよいと聞いております。念のためにもう一度確認してみようと思います。どちらにしても、ご心配頂きありがとうございます。

投稿: sho | 2009年9月19日 (土) 14時43分

何度もすいません。ちなみに、チャイルド・ケア税額控除/Child Care Tax Rebate というのは私たちのように永住権を持っていなくても受けられるのでしょうか?

投稿: sho | 2009年9月19日 (土) 14時50分

Shoさん

Child Care Tax Rebate も対象者が CCB(Chaild Care Benefit)の受給資格がある方です。
残念ですが、ビジネスビザの方は対象にはなりません。

投稿: Aiko | 2009年9月20日 (日) 10時13分

やはりビジネスビザでは無理なのですね。ありがとうございました。

投稿: sho | 2009年9月24日 (木) 15時46分

とても為になるブログをありがとうございます。
いつも拝見させていただいています。

こちらで質問していいかどうか分からないのですが、現在私は個人事業主としてABN登録をしています。Websiteで物品販売をしている小さなビジネスなので、GST登録もしていませんし、もちろん従業員もいません。
ビジネスを始めてから2年が過ぎ、それほど収入もないので閉めようと思っているのですが、ABN登録のキャンセルに際して、特に必要な処理などありますか?
Activity Statementと言うものは提出したことがないので、次回のTax returnでビジネス終了までのTax計算を申請すれば良いだけですか?

お忙しい所申し訳ありませんが、ご回答いただけると助かります。

投稿: Mami | 2010年1月20日 (水) 12時42分

Mamiさん

お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
GST登録もないということなので、タックスリターンにて収支を報告する義務のみです。
ABN番号はキャンセルすることもできますし、そのままにしておき、将来違うビジネスをする際にも使用可能です。

投稿: Aiko | 2010年1月24日 (日) 07時00分

Aikoさん

お忙しい中お返事ありがとうございます。
専門の方にアドバイスを頂けるなんて本当に心強いです。
本当にありがとうございました。

投稿: Mami | 2010年1月26日 (火) 13時46分

Aikoさん
はじめまして。ABNナンバーに関して調べていたところ、こちらに辿り着き楽しく読ませて頂きました。
差し支えなければご回答頂けますでしょうか?
これから勤務する予定の雇用主に「ABNナンバーを取得して下さい」と言われたのですがわからない点があります。
仕事内容はネットでの商品販売で給与はコミッション制です。この場合、個人事業主とパートナーシップどちらになるのでしょうか?
お忙しいところ恐れいりますが宜しくお願いします。

投稿: Miku | 2010年3月21日 (日) 15時54分

Mikuさん

Mikuさんがご自身ひとりで事業をされるのでしたら個人事業主となります。
パートナーの方とお二人でされる場合はパートナーシップになります。

雇用主とありますが、この場合雇用にはならず、あくまでも取引先という扱いになりますので、ご注意くださいね。

投稿: Aiko | 2010年3月22日 (月) 19時14分

個人事業主になるんですね。
ご丁寧に教えて頂きありがとうございました。
大変参考になりました。ありがとうございます。

投稿: Miku | 2010年3月27日 (土) 20時57分

ABNについて、私も教えていただけますか?
仕事の内容はマッサージセラピストです。

①2007年にワーホリでとあるサロンで働く際に、ABNをとってほしいということで、取得しました。
同じ番号を、今度は他のサロンで働いた際に使用しました。2010年、今回もコミッション制で仕事をすることになったのですが、2007年のものと同じ番号で何も変更手続きすることなく使用しようと思ってますが、大丈夫でしょうか?

②そのサロンのオーナーとはパートナーシップ契約などの言葉はなく、5割でもなく、利益の4割分のものがほとんどです。これは、そこのオーナーにはそこの場所を借りて事業をさせてもらっている、ということなのかと思ってますが、確認したほうがいいのでしょうか?

③そのオーナーにGSTを私は支払う必要がないからということで、お客様からはGSTをいただいてますが、私へはそのGST10%を引いた分の給料しかいただけません。年収も75,000ドルを超えることはないので、このオーナーの言うとおり、GSTを差し引かれた分しか給料はいただけないのでしょうか(私はGSTの登録番号はもってません)。

お手数おかけしますが、お返事いただけたらと思います。宜しくお願いいたします。

投稿: meg. | 2010年4月12日 (月) 22時48分

meg さん

回答です。
①大丈夫です。ABN番号はあなたの事業主番号なので、変更の必要性はありません。
②コントラクトでの仕事はあくまでも、あなたのスキルを提供しているという考えです。賃貸料を支払っているわけではないので、その経費はありませんが、交通費などは経費計上可能です。年度末のタックスリターンのためにしっかり記録をつけることをお勧めします。
③GSTについては認識のとおりです。GSTを払ってもらっても、それはあくまでも国税局に支払う税金ですので、ご自身の利益になるわけではありません。
またオーナーから払ってもらうのは、給与ではなく、あくまでも、あなたの売り上げですので、誤解のないように。。。
あなたは、一事業主として、売り上げ、経費、などの記録と証明を用意する義務があり、申告の義務がありますのでご注意ください。

投稿: Aiko | 2010年4月13日 (火) 07時15分

早速のお返事、ありがとうございました。
これで不安が解消できたので、仕事もすんなりできそうです。助かりました。

すごくためになり、ハッピーです。
ありがとうございました。

投稿: meg. | 2010年4月13日 (火) 23時09分

はじめまして!
突然の質問書き込みですみません。

日本在住です。
趣味と実益を兼ねてiPhoneのアプリを作り、完成したので勢いあまってオーストラリアapple storeにも出品したところ売れてしまいました。
apple storeからのメール連絡で慌ててABNについて検索し、こちらのblogにたどりつきました。
オーストラリアに住んでいる、住んでいないに関係なくオーストラリアでビジネスをするのであればABNは必要なんだということは理解できたのですが、納税に関してどのような手続きをしていいのかがわかりません。
売り上げとしては年間で数百円ぐらいになると思います。

小額の売り上げでも納税手続きは必要だと思うのですが、まったくオーストラリアの納税方法等わかりません。
突然で申し訳ありません。
アドバイス等いただけませんでしょうか。
宜しくお願い致します。


投稿: cow | 2010年8月11日 (水) 17時05分

cow さん

オーストラリアの非居住者として、Tax File Number 納税者番号の取得と、ABN番号(事業主番号)の登録が必要になります。
オーストラリアにて収入が発生した場合は、申告の義務があります。こちらの会計年度は7月から6月までとなり、タックスリターンと呼ばれる確定申告が必要になります。

非居住者の方には非課税枠がありませんので、$1 の収入から課税されることになります。

投稿: Aiko | 2010年8月12日 (木) 20時45分

回答いただきありがとうございます。

$1から課税ですか・・・
ABNを取得すると販売成果の有無に関係なくタックスリターンは毎年報告義務があるようですし・・・

思い切って踏み込むか撤退か考えてしまいますf^^;

過去の記事もゆっくり読まさせて頂きます。

投稿: cow | 2010年8月13日 (金) 10時49分

ABNの登録を行っているのですが、
Is the applicant required to register for Pay As You Go (PAYG) Withholding?

とはどう解釈すれば宜しいのでしょうか?

雇用して給与を支払うわけではないので、
NOで宜しいのでしょうか?

重ね重ね質問をしてすみません。

投稿: cow | 2010年8月16日 (月) 16時58分

cowさん

ご理解の通りです。

投稿: Aiko | 2010年8月16日 (月) 19時19分

ありがとうございます。
本当に助かります。
法律が絡む問題だけに右往左往してしまってます。

投稿: cow | 2010年8月17日 (火) 01時19分

お忙しい時期に失礼致します。
お教え頂けると大変嬉しく思います。

会社で雇用されていますが、それとは別にABNナンバーを取得して、本当に少しだけですが個人で仕事もしています。
タックスリターンの際には、収入を記す欄に、雇用されている会社からの給与に加え個人の方の収入を書き足せば良いのでしょうか。
GST登録はしていません。
自分のABNナンバーを入力するところが無く、これで良いのかと混乱しています。
もしかして、個人事業主は根本的に申告の仕方が違ったりするのでしょうか。
それとも被雇用者と同じように普通にオンラインで申告できるのでしょうか。

大変お手数をお掛け致しますが、ご回答頂けますと幸いです。
よろしくお願い致します。

投稿: miki | 2010年9月 3日 (金) 17時39分

mikiさん

ABN番号での収入は事業収入ですので、給与とは異なります。
Tax Returnではサプリメントのアイテムになります。
e-Tax の時は確か追加でサプリメントのダウンロードが必要だったと記憶しております。
詳しくはATOへお問い合わせください。

投稿: Aiko | 2010年9月 3日 (金) 19時20分

早速のご回答ありがとうございます。

やはり思っていたやり方とは違うようですね。
ATOに問い合わせてみます。
ありがとうございました。

投稿: miki | 2010年9月 3日 (金) 22時34分

いつも拝読いたしております。
ABNの件で教えてください。
私は今ANBをもちビジネスネーム登録をして個人事業をしておりますが、もし新たなビジネスネームで別の個人事業を始める場合ABNは新しいものを所得する必要があるのでしょうか?

投稿: KEI | 2010年9月19日 (日) 14時26分

KEIさん

一つのABN番号で複数のビジネス運営が可能です。
ビジネスネームの登録は別にする必要がございます。
帳簿記録は業種別に付けてください。

投稿: Aiko | 2010年9月19日 (日) 20時37分

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