久々の本紹介。
ご存知のように大の読書好きの私は、いろいろなジャンルを読みますが、、、やはりここ1年半は、夫の突然の死を理解しようと、無我夢中で医療関係の本、代替医療の本、スピリチャル系の本、グリーフの本を読み漁っています。
どんな本でも私の手の中に来た理由があるのだと思いますが、何度も繰り返し読んでしまうような納得の本もあれば、途中で興味が薄れてしまう本あり、、、です。
エリザベス. キューブラーロスさんのこの本は、、、、
素晴らしい本でした。多分たくさん読んだグリーフ関連の中では一番感動したかも。
このブログをどれだけ今も喪失体験者の方が読んでくださっているか分かりませんが、、、そうである方も、そうでない方も、もう何十年も前のことだから、、、という方にも、是非読んでいただきたいな、と思った本です。
この本で、私は改めて喪失を一からやり直し、たくさん、たくさん、泣いて、悲しんで、全てのステージを再確認しました。
あまりの恐怖と痛みで、閉じてしまったその箱を、やはり自分の手で開けて、自分の目で見て、自分の心で痛みと向き合うこと。これしか、喪失を生き抜く方法はないのだと教えてもらいました。そしてずっと終わりがくると思っていた喪失は、実は終わりの無い私の一部になったということ。終わらせる必要もないということ。
とにかく1ページ1ページたくさん泣きました。喪失の描写が、ここまでズバリな本は他に無かったです。一部抜粋。
あなたが喪失を体験するとき
それは筆舌につくしがたい、想像を絶する喪失感である。その喪失による傷はあまりに深く、耐えがたい苦痛と、苦痛の極致である無感覚だけが支配する世界になる。生きていればだれもが無数の喪失体験をもつことになるが、愛する人の死がもたらす空虚感と深い悲しみはなにものにも比較しがたい。
それは世界が停止する経験である。愛する人が亡くなった時刻、またはだれかに伝えられたその人の最期の瞬間を、あなたは正確に知っている。ぐさっと心に刻みこまれている。世界は動きをとめ、超現実的な様相を帯びている。内的時間が凍りついているこの一刻、世界中の時計が時を刻んでいることが奇妙に感じられる。
あなたの人生は継続しているが、継続する理由がわからない。眼前に異様な生が現出している。もはや愛する人が物理的に存在しない人生。あなたを慰めることば、それを与えられる人はだれもいない。だれひとり。どのようにして生きていけばいいのか、自分がそもそも生きたいのかどうかもわからないままに、あなたは生きていく。
あなたの喪失体験と、それにともなう悲嘆は、きわめて個人的なものであり、ほかのだれかのそれとは異なっている。この喪失体験を分かちあってくれる人はいるかもしれない。その人なりの方法で慰めてくれるかもしれない。でも、あなたの喪失はあなただけにわかる意味のなかで、その痛ましい独自性のなかで、孤立したままだ。
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